胃カメラの必要性

内視鏡治療の普及やピロリ菌の除菌などにより胃がんで亡くなられる方は減少傾向にはありますが、いまだに高い水準を示しております。そのため検査により病気の早期発見と早期治療に繋げることがとても大切です。
私は九州大学病院 大学院で胃癌病理の研究を行い、腫瘍がどのように発生・進行し、どういった治療に繋げられるかについて学んできました。
当院では病理組織(顕微鏡でみた細胞の状態)を予測しながら胃の中を観察することで、腫瘍や特殊な炎症など病気の早期発見に努めております。
鎮静剤を使った苦痛の少ない胃カメラ検査
胃カメラ検査は喉もとを通るため、患者様によっては苦痛を伴う検査となってしまいます。
当院では、患者様がリラックスして検査を受けられるよう、鎮静剤(眠くなる薬)を使用した無痛内視鏡検査を提供しています。
患者様が楽に検査を受けることができれば、定期的に検査を継続しやすくなるため、病気の早期発見に繋がります。
鎮静剤をご希望の方は、検査当日のバイク・自転車の運転は避けてください。
胃カメラ検査の種類
胃カメラには口から挿入する経口内視鏡と鼻から挿入する経鼻内視鏡があり、ご希望によりどちらか選ぶことができます。
経口内視鏡
経鼻内視鏡
胃カメラ・大腸カメラ同日検査も対応
当院では、胃カメラと大腸カメラを同じ日に受けることが可能です。
食事制限などの準備が一度で済むので、時間と労力が軽減でき、多忙で何度も通院するのが難しい方にもお勧めできます。
検査終了後はそのまま回復室で休めます
当院では内視鏡検査後すぐに休めるよう、内視鏡室の隣に回復室を提供しています。ベッドのままスムーズに移動できるため、検査後はゆっくりおやすみいただけます。
設備の紹介
極細ハイビジョン内視鏡オリンパスGIF-1200N

内視鏡のリーディングカンパニーであるオリンパスから太さ5.4㎜のハイビジョン内視鏡を導入しており、以下の特徴を有しています。
特徴1.新開発CMOSイメージセンサーによる、低ノイズハイビジョン画質の実現
当院の経鼻内視鏡はオリンパス社のGIF-1200Nを使用しております。
先端外径5.4mmと細径の内視鏡となっていますが、新型CMOSイメージセンサーを搭載しており、明るく低ノイズなハイビジョン画像で確認することができ、質の高い診断能を有しています。

特徴2.挿入部の硬さを見直し、挿入部の苦痛を軽減
経鼻挿入時の苦痛軽減と、経口挿入時でもストレスを感じにくい挿入性の実現のため、従来の内視鏡に比べ柔らかい挿入部を採用。全長にわたり柔らかくしながら、最適なコシを担保できる素材を使用しているため、胃の先に続く十二指腸への挿入時ストレスも軽減してくれます。
このような方は胃カメラ検査をお勧めいたします
- 胸焼けや胃酸が上がってくる症状が続く
- 空腹時にみぞおちの辺りに痛みを感じる
- 吐き気や腹痛がある
- 黒い便が出る
- ピロリ菌検査で陽性が出た
胃カメラ検査の流れ
- 検査前日
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- 前日の夕食は21時までに済ませてください。
- 夜9時以降も水分の摂取は問題ありません。
- アルコールは控えてください。
- 検査当日
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- 検査当日は朝から食べ物を一切摂らないでください。
- 水またはお茶は飲んでいただいて構いません。
- 血圧の薬や不整脈を抑える薬などは朝7時に服用してください。
- 糖尿病薬の服用、インスリン注射は行わないでください。
- 血液をサラサラにするお薬はあらかじめ中止を指示されている場合を除き、内服を継続してください。
- ご来院
- 予約時間より15分前に受付してください。
- 問診と準備
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- 検査前に簡単な問診を受けていただきます。
- 検査前の準備として、胃内の泡を取り除く薬を服用し、鼻もしくは喉に麻酔を施します。
- 鎮静剤を用いる検査の場合、検査後は運転ができないため、ご家族の方による送迎や公共交通機関の利用をお願いします。
- 検査
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- 検査時間は約5~10分です。
- 必要に応じてヘリコバクター・ピロリ菌の検査、生検組織検査を行います。
- 検査終了後
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- 検査後は、医師が検査結果について詳しく説明します。
- 鎮静剤を使って検査を受けられたかたは、しっかり覚醒するまでリカバリースペースで休んでいただき、その後結果の説明を行います。
- 生検を行った場合は、結果が出るまで7〜14日程度かかりますので、その後に再受診をしてください。
- 食事は検査後から1時間経過したタイミングで行えます。まずは少量の水から摂取しはじめ、問題がないことが確認できましたら、通常の飲食を行っていただいて問題ありません。
- 検査当日は、激しい運動を行わないようにしてください。生検組織検査を行った際は、刺激物の摂取や飲酒はしないようにしてください。